「お前ってほんと子供だよなぁ。でもなんか大人だよなぁ。」 隣のクラスの坂本が口を開くなり意味深なことを言った。ボロボロのスニーカーで地面に石をガリガリと擦りながら。 「意味わからん」 そう言ってブレザーのポケットに手を突っ込んだ。 まだバスは来ないのか。 この状況をどうにかしてくれと、空を見上げる。神様、神様、神様。 隣のクラスの坂本は、私のことが好きらしい。