好きになったのがたまたま幼なじみだっただけ



ダイスケも全国大会を目指して忙しく練習しているのに、疲れている中あたしのために料理を作ってくれたのだと思うと、ちょっぴり涙が出そうになる。




「う~、俺腹減った!おばさーん!早く食べよう」




あたしの荷物を片付けに行ったママを呼び、3人で食卓を囲む。




「美味しい!」




家庭科が“3”のダイスケがこの料理!?


ママの料理に匹敵しそうなくらい美味しい。




「ダイスケくん、ずいぶん料理が上手ねえ。これならなつめを任せても大丈夫かしら、オホホ」




冗談の要素が全く感じられないふうにママが話す。


そんなママにダイスケは「当然ですよー」なんて言ってる。




「さあさ、ご飯はお開きにして。ダイスケくん、なつめの部屋で少しのんびりして行ってちょうだい」




「はい、そうさせていただきます」