君の隣。





長い長い先生の話も終わり、1時間目は入学式だ。

今年の1年生には知り合いが全然いないから

別に興味ないや。

めんどくさいなぁ……って!!!

西村くんいつまで寝てるわけ!?

もう廊下並ばないといけないのに…。

やっぱ起こした方がいいのかな…?

『あのー…西村くん?もう起きないと、先生また怒るよ?
みんな廊下並んでるし…』

《ガシッ。》

『みゆちゃん世話焼きだね。笑』
そう言って腕を掴まれた。

『でも、起こしてくれてありがと(^^)』
ドキッ。

見たら誰しもが惚れてしまうんじゃないかっていうくらいの

笑顔をあたしに向け、腕を離した。

あたしがア然としながら立ち尽くしていると

西村くんはあたしに背中を向けて廊下に向かった。

自分の体が一気に熱くなった。

ヤバイ…何ドキドキしてんのよ…

このドキドキは何?もしかして……。なわけないよね笑

自分で自分に言い聞かせていると

『おい倉田!早く並べよー』

『は、はいぃ!すいませんっ!』
そう言ってあたしは廊下に並んだ。