最高に嫌なタイミングで,加賀ちゃんが俺の手からすり抜ける。 「もう行かないと怒られんぞー?」 「数学の時間寝てて怒られたの誰よ」 「あれ,誰だっけ」 「馬鹿」 「ははっ,嘘嘘」 俺の数メートル先でニコニコしながら話す二人。 進のやつ…わざとか? いや,あいつのことだから絶対天然だ。 純度100%で行っている行為だ。 そう思っていても,やっぱりイライラするもので。 「加賀ちゃん!」 「ん?」 俺は,走って加賀ちゃんに近寄り。 「頑張れな」