「大丈夫だよー!何があっても加賀ちゃんが加賀ちゃんだしー!」 「そうだな~。奈々穂とははなれたくねぇし~」 「俺も同感だ」 皆も笑って言ってくれる。 皆になら,皆だからこそ。 言っていい気がする。 「…私は椿財閥の令嬢なの」 「…は?!」 一番吃驚していたのは涼だった。 「椿財閥っつったら,大手貿易会社じゃんか!!」 「知ってるの?」 「知ってるも何も,うちだって椿財閥には世話になりっぱなしだよ~!」