明日の君は笑う

誰よりも。


「あの男の子誰ー？知り合いー？」


「え？あぁ，キリア？」


「うんー」


キリアの名前を呼びながら，くすっと笑う加賀ちゃんを見て，胸が痛むのはかなり重症っぽい。


「キリアは零夜の知り合いよ」


『零夜』と言う単語が出てきて，思い浮かぶのはあの綺麗な男の人。


あの人も関わっているのかー。


「零夜って前迎えに来てた人ー？」


「え，見てたの?!」


俺がさらっと言った言葉に動揺する加賀ちゃん。


やっぱ，彼氏なのかなー。


少し，チクリとする。