「ただいまー」
「おかえりー」
ママが返してくれる。

「お腹空いたー」
「はぃはぃ 今 おやつ作ってるから」

ん？ このハガキなんだろ？
大原？ だれそれ。
[隣に越してくる大原です。よろしくお願いします]
隣に越してくる…
あぁ！隣に出来てる 新築の家か！
へぇー 大原さんって言うんだ。

「ママ 大原さんっていつから隣に住むの？」
「あ！ハガキ読んだ？ 大原さんねぇ 明後日には来るみたいよ」
「へぇー」
「そうそう！ 大原さん家ね あんたとおない年の息子さんが いらっしゃるんだって。それで 新学期から あんたと同じ中学校に行くらしいわよ」
「そおなの⁉︎」
「うん。そんな驚くこと？」
ママが 変な子ねぇと言いながらおやつ作りに戻った。

てか おない年⁉︎
とゆうことは 噂の転校生は その人なんだ！
まさか お隣さんになるとは…
こうなってくると イケメンがいいなぁー
なんてねっ！笑

まぁ イケメンが来ても たぶん恋することゎないと思うけどね。

私は しばらく恋してない。
好きって気持ちが分からないんだ。
みんなに人を好きになるってどんなの？って聞いたら 「自然と目で追ってしまう」とか「話すだけでドキドキする」とか言うんだけど…


・・考・・え・・中・・。

いやいや。そんなふうになる人いないゎ。

だから 私は 今まで付き合ったのは２人しかいないし 両方とも１ヶ月ちょぃしか続かなかった。
何人かに告白されたりもしたけど なんか違うくて全部断った。

久しぶりに恋したいなぁ。
いつかは みんなみたいに 長続きする幸せがほしい。

「なんか彼氏 ほしくなってきた…」
わたしはひとりでつぶやいた。


この時の私はまさか君と恋をして たくさんの幸せや悲しみを知ることになるなんて 思ってもなかったんだ。