溶ける温度 - Rebirth -


*

「…き、…お………の…か…」

「………」

「明季!おい聞いてんのか!!」

「…!はい!?」


真さんの覚めるような怒声で意識が急浮上した。

やばい、あれ…。今何頼まれてたんだっけ!?

何度も私を呼んでいたらしいけど、全く気が付かなかった。
あきらかにぼーっとしている私にしびれを切らしたのか、真さんはつかつかとこちらに歩み寄ってくる。