次々に繰り出される新しい一手が読めない。
さっきから、翻弄されっぱなしで、彼のすべてに敏感になる。
「…これが大志さんの本性?」
「ははっ。明季ちゃんに見せてる俺は、最初から全部俺なんだけどなあ」
「こんなハンターだったなんて、聞いてない」
「…じゃあ、そんなハンターよろしく」
本気で狩りにいっても、いいかな。
危険な香りと魅惑の色気を兼ね備えたハンターは、真っ直ぐな瞳で私の芯まで貫いていく。
私の周りには幾重もの罠が敷かれているに違いない。
そこを掻い潜って逃げ出すスキルなんて。
子猫の私には、到底、備わりっこない。
