* 「突然ごめんね、どこか出かけてたの?」 「美弥とランチしてたけど、ちょうど帰り道だったから大丈夫だよ」 「ふふっ。美弥ちゃんと相変わらず仲いいのね」 お人形さんみたいな茶色いウェーブがかった髪を揺らして。 何年経っても変わらない、穏やかな空気感と上品な仕草が魅力の彼女。会うのは実に、半年ぶりだ。 「久しぶりだね、春子(はるこ)ちゃん」 春子ちゃんは嬉しそうにうん、と頷いて、その片手に繋がれていた小さな手の持ち主にも話しかける。