「……一つ気になることがあった。あまりにも、明季が弱音言わねぇから聞こうか迷っていたんだが」 車はとうとう見慣れた地元の道を走っていく。 私が住むマンションがあと信号を一つ曲がるだけで見えてくるだろう。 順調に交差点で曲がり、ゆるやかに車が停止した。いつも降ろしてくれる位置よりも少しだけ手前の、公園の入り口付近。 エンジンをパーキングに入れ、サイドブレーキを引いた真さんは。 少し言い辛そうにしていたけれど、意を決したように、ゆっくりと私を見た。 「元彼の、ミツルってやつのこと」