その日の夜――
私は昼間の幽霊狩りをすると言っていた男の人が気になって、なかなか寝付けなかった。
本当に、深夜の病棟に忍び込んで来るのだろうか?
嫌な予感がする反面、もし何も起きなければ、幽霊なんて存在しない事が証明される。
それはそれで、余計な不安要素が無くなり、安心出来るけど…
その時、不意に病室の扉が開いた。深夜0時の見回りだ。
看護師が病室に入り、中を確認する。その間、私はずっと寝たふりをしていた。
すると、看護師は直ぐに次の病室へと向かった。
そうなると、幽霊が出没する時刻まで、あと30分…
一体どうなるんだろう。
いや、それよりも関わらない様に、早く寝てしまおう。きっとその方が良い。
しかし、そう思えば思う程、目が冴えて眠れなくなった。
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