ではどうする?
私が出した答えは、至ってシンプルだった。
この両親さえいなければ、誰にも反対される事も無く、私と淳也が決めた様に幸せになれる――」
折角話しているのに由衣が俯いているので、私は彼女の髪をグッと力を込めて掴むと、無理矢理上を向かせた。
私は今更ながらに涙を流し、慈悲にすがろうとする視線に苛立った。
もう、絶対に助かる筈がないのに…
「聞け!!
だから私は両親が寝ている深夜、台所から包丁を取り出して寝室に行き、2人の首を全体重をかけて切り裂いた。
更に、10回、20回と、数限りなく包丁で肉をえぐった。
それから2人を毛布に包むと、玄関まで引き摺って行き、納屋にあった一輪車を引っ張り出して乗せた。
後はその夜のうちに、国道を渡った場所にある山に運んで埋めたんだ」
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