「簡単な事だ。
奴は私に、"無料働きはしたくない"と言ったんだ。
だから、あの4人の代金とライターの死体を処分してくれる事を合わせた代償として、ライターが乗ってきた車を代金として渡してやると言ったんだ。
すると奴は、喜んでそれに応じたよ」
「ライター…?」
「そうだ。
勘違いだったが、その包丁で私が殺してしまったんだ。まあ、2人も3人も変わりはしないから、どうって事はない。
私は死んでも良かったんだ。だが、最愛の淳也を殺したお前を殺さずに、死ぬ訳にはいかなかったんだよ!!」
由衣の絶望し涙を流すた表情が、私の気持ちを果てしなく高揚させた。
敵が討てるという事が、身体中の全ての細胞が歓喜に震え、興奮で発汗程の事とは思ってもいなかった。
私は既に死相が浮かぶ由依に、彼女が私にした時と同様に見下ろしながら全てを話し始めた。
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