そして急いで廊下を進み、大講義室に入った。
大講義室は収容人数が500人の大ホールで、教壇を中心に演劇ホールの様に斜めに傾斜している。
私は教壇横の出入口から入ると、一番奥まで行き、そこから後ろから2列目に身を伏せた。
私に遅れる事30秒…
あの男も大講義室に入ってきた。そして赤外線ゴーグルで、室内をゆっくりと見渡した。
駄目だ。このままだといずれ見付かる。
私は視界に入らない様に身を伏せたまま前進し、最上段にある出入口を目指した。
せめてあのボーガンを何とかしないと、とても逃げられない。
私は意を決して立ち上がると、席と席の間を思い切り走った。
当然の様に、ちょうど教壇付近にいた男は私を見付け、階段を上がりながらボーガンを撃った。
ボーガンの矢は目の前の机で弾き、私の左腕に刺さった!!
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