昨夜殆ど眠れなかった私は、床に寝転んで考えていると、いつの間にか眠ってしまっていた――
目が覚めると、カーテンを開け放しにしていた窓からは、表を通り過ぎる車のヘッドライトが射し込んでいた。
慌てて起き上がると、時計は既に20時を指していた。
急いでカーテンを閉め、部屋の電灯を点けた。
昨日の出来事が脳裏を過り、全身が小刻みに震える。前髪で隠してうる額の傷が、疼いて吐きそうになる…
時間が無い――
ふと私の目に、テーブルの上に置いてあるノートパソコンが映った。
そう言えば、まだパソコンのデータを確認していない。
私はパソコンの前に座ると、電源を入れた。
黄色いランプが点灯し、パソコン特有のジリジリという電子音が微かに聞こえ、画面が明るくなった。
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