40万円…
4…
この数字は、一体どこからきたのか?
そう考えているうちに、私はある事に気付いた。
4という数字は、交通事故で亡くなった演劇サークルのメンバーと同じ数だ。
まさか…
私がメンバーを交通事故に見せかけて、殺してくれる様に依頼した?
そして、その事を後悔して自殺……
いや、そんな事は有り得ない。
…――でも、私にはその時期の記憶が無い。
もしかすると、何らかのトラブルがあって、全員を殺してしまったという事も絶対に無いとは言い切れない…
冷静になろう。
これはあくまでも、可能性の1つだ。そうだと決まった事ではない。
明日大学に行き、藤田に部室を明け渡すと言って判断しよう。
もし藤田なら、部室さえ渡せばもう何も起きない筈だ。
もし違えば…
どちらにしても、誰にも相談は出来ない――
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