演劇サークルのメンバー6人の内、4人までが1ヶ月前に交通事故で亡くなっている。

単なる偶然なのか、それとも、もっと別の何かが…


考えても分かる弾も無いし、正直なところ4人に関する記憶は殆ど皆無だった。


そういえば、あのライターが、私の事を調べていて何かを見付けた様な事を言っていた。

あれは、この事なのではないだろうか…
誰だって、この様な痛ましい事故が極限られた範囲で、しかも連続して起きれば興味が湧く。



私はもう一度仏壇に参った後、再び高宮さんの母親に駅まで送ってもらった。

到着して直ぐにホームに入った電車に乗り込むと、窓際に立って高宮さんの事を思い出していた。


多分…
いや、きっとそうだ。あの病院で会った人は、間違いなく高宮さんだったんだ。

私を危険から守る為に、あの場所に現れたんだ。


そうに違いない――!!


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