「交通事故だったの…
淳也はスクーターで通学していたんだけど、大学から帰宅する途中、大学のすぐ下の交差点で赤信号を無理矢理侵入して大型トラックに…」
「そうですか…」
私は振り返り、再び高宮さんの遺影を見詰めた。
とても、無謀な運転をする様な人には思えない。
「そのあと…」
「そのあと?」
私は直ぐに、高宮さんの母親の方に視線を移した。
「淳也が交通事故で亡くなった2日後…
今度は、梅田さんと長谷川、それに牧田さんが乗った車が、大学から帰宅する途中崖から転落して…
まるで淳也が3人を呼んだ様で、申し訳なくて…
でも、麻弥ちゃんが無事で本当に良かった」
あ、あの3人が既に亡くなっている!?
私は高宮さんの母親が言った事を、直ぐに理解する事が出来なかった。
.



