翌日――
久し振りに自分の布団で寝た私は、自分のベッドだと確信していた。
こんなに熟睡出来た事は、病院では一度も無かったのだ。
私はベッドから這い出ると、昨日合鍵を作った帰り道に立ち寄ったスーパーで買ったパンを手にした。
病院食の味気無いコッペパンとは全く違い、カスタードクリームが挟んである。
私はパンにかじり付きながら野菜ジュースのパックにストローを差し、今日どうするか考えていた。
毎日由衣に面倒をかける訳にはいかないし、だからといって遠くにも行けない…
そうだ!!
大学に行ってみよう。この部屋にある教材を見る限り、私は英文科の様だし、それにあのライターの話では、演劇活動をしていたらしい。
大学に行けば、何か思い出すかも知れない。それに、残りの4人が何者かも…
私はパンを食べ終わると、タンスから適当な服を取り出して着替えると、直ぐに部屋を出た。
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