電車を降り改札を抜けると、そこはまだ新しい街並みが広がっていた。


駅の正面に見える小高い丘の上に、大学らしき建物が見える。あれが、私の在学している大学らしい。

ほんの5年前までは郊外である事もあり農地が広がっていたが、大学が移転してきた為に開発が進んだのだという。


私は由衣に連れられ、駅から真っ直ぐに伸びる道を大学の方に向かって歩いた。

駅と大学のちょうど中間点、ドラッグストアの側にある白い2階建てのマンションが、私の自宅らしい。


学生が多いという事もあり、道沿いにはマンションが多く、コンビニを始めとしレンタルビデオ等の店舗も点在していた。

見るからに住みやすそうな雰囲気の地区で、私はホッと胸を撫で下ろした。



「ここよ。このマンションの204号室が、麻弥の部屋」

ドラッグストアの前を歩きながら、由衣がマンションの2階を指差した。


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