私はその様子を、ただぼんやりと眺めていた。多量の出血により、意識が朦朧としていたのだ。
直ぐに目の前の景色がチラチラと点滅し始め、音も途切れ途切れになってきた。
遠くから、大勢の足音が近付いてくる…
看護師長と松山さんを避け、ライターが私の方に駆け寄ってくる影が微かに見えた。
助かった…
でも、私は助かって良かったのだろうか?
本当は、あの2人に殺された方が良かったのではないのだろうか?
私はそのまま、その場で意識を失った――
.
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…