その時――
背後から、足音が荒々しく近付いてきた。
「…――逃がさないわよ!!」
叫び声は松山さんだ。高宮さんは…高宮さんは、一体どうなったのだろう?
まさか松山さんに!?
背後で足音が止まり、激しい息遣いが頭上でした。見上げると、金属バットを振り上げた松山さんが私を見下ろしていた。
2人に挟まれた私に、もい逃げ場は無い。でも、これで良いのかも知れない…
「同時にやるのよ。
貴女は頭、私は喉…」
「はい、お義母様」
私は目を閉じた。
どうせ死ぬのなら、苦しまない様にして欲しい。
せめて、私がなぜ自殺しようとしたのかだけは、知りたかったな…
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