「あんた良くそんなに食べれるねー」
夕食の席で呆れるのは自分の番だった。
弟は大盛りカレーをバクバク食べている。
さっきあんなにドーナツ食べてたくせに
良く入るもんだ。
「和也は食べざかりだからね~。智香も
もっと食べれば良いのに」
そう言ってお母さんがカレーを追加しよう
とするのを断って、自分の分をゆっくりと
食べた。
うん、腹八分目にしなきゃ。
すぐにまた太っちゃう。
「姉ちゃんの美容プロジェクトだか何だか
のせいで、いつも雑穀米やらとろろやら
煮魚やら渋いもんばっか出てくるから、
今夜はカレーで感激してるの!」
「あら、健康にいいから雑穀にしてるのよ
それに美味しいじゃない」
「父さんは健康メニューにしてから減量に
成功したぞ」
「まぁ、確かに体調は良くなったけどさー
」
美肌になるメニューを作ってと頼むうちに
両親も気に入って、今では率先して作って
くれている。
サラダを食べながら私は両親にも今日あっ
たことを話した。
「今サッカー部の人が気になってるの!
上手くやってるのに、今日のこと知られ
たら終わりだよ」
「智香、いずれボロがでるぞ。自然体に行
くのが一番だ」
「そんなカッコつけなくても智香は可愛い
のにねー」
「まぁ、姉ちゃんいうほど悪くないんじゃね
-の」