ドーナツが好きってだけだけど(仮)


「そうか~。やっぱり圭太くんも智香が
 好きなんだねぇ…

 夢それ、朝練の時聞いてたって
 言ってたけど、誰から聞いたの?」


興味深々な奈々ちゃんはイスに座ると、
夢ちゃんの方へ身を乗り出した。


「聞いたってゆうかさー聞こえたんだよね。
 うちらサッカー部と隣で練習してるから
 ……何か部員達が練習前に噂してた」



待ち切れずに食べ始めていた夢ちゃんは
ラーメンをズズズッとすすりながら答え
ている。
いつもたくさん食べる彼女は食べるペー
スも早かった。



「外山くんもそこにいたの?」

私の問いに夢ちゃんは首を振った。


「外山はいなかったけどさ、サッカー部
 の外山の友達が外山から聞いたんだ
 って騒いでたよ!
 
 でも、告白はまだしないんだってさー
 まずはたくさん話して仲良くなりたい
 んだって」


「何それー!!
 でもまぁ、今まで何人も智香に振られ
 てるしねぇ。無理もないか……
 

 ……って夢!食べながらニヤけないでよ
 汚いなぁ」


奈々ちゃんが顔をしかめる。
いくら言っても夢ちゃんの行儀の悪さは
治らないのだけど…


ラーメンを半分以上食べ終わった夢ちゃ
んは箸をおくと、口をとがらせる。


「何にせよ、智香が羨ましいわ。外山から
 告白されたらほとんどの女子は即OK
 するでしょ」


「ほんとっ、あたしも圭太くんは憧れだ
 よ~。頭いいし、何よりイケメンだしさ」


奈々ちゃんもスプーンを強く握りしめ同調し
ていた。