パカッ

うん、今日も体に優しいメニュー。
今朝は時間があったからキャラ弁を作っ
てみた。


中央にあるご飯は卵で包まれていてネコ
の形になっており、海苔でネコのかおが
描かれている。


そしてその周りをプチトマトやレタス、
きんぴらごぼう、うさぎ型にカットした
リンゴなどが囲んでいた。

今日のは今まで作った中でも可愛く作れ
た方だと思う。


二人が来るまでお茶を飲もうとコップを
持ち上げた時、突然横から明るい声がし
た。



「中沢さん、その弁当自分で作ったの?
 」



……っ
危うくコップを落とすところだった。

振り向くとそこにはあの外山くんが笑いか
けている。
肩には部活用のバック、手には大きめの
青いお弁当包みを持っていた。



「あー、外山くん。そうだよ今日は早く
 起きれたから作ってみたんだ」



夢ちゃんから話を聞く予定だった張本人
が目の前に現れたので動揺したけど、


それを外山くんに悟られないよう、一瞬
で気持ちを切り替える。



「器用だな、中沢は。俺はいつも親任せ
 だよ。自分じゃ上手く作れないからさ」



そう言って苦笑しながらお弁当包みを持
ち上げた。