先程の圭の質問に呆れながらも答えて下駄箱付近まで来ると、
「凛ーっ!」なんていう可愛らしい声が後ろから聞こえてきた。
「あ、桜」
後方からの可愛い声の持ち主であり私の友達である、
中島桜(ナカシマ サクラ)。
桜は中学の同級生で、高校も一緒の高校になった親友と呼べる子。
「遅刻ギリギリの子みたいになってるぞ」
ふわふわした腰辺りまでの長い髪が走ってきたのか所々乱れていたので、私は圭と繋いでいた右手を離して桜の髪を整えた。
「んー、ありがと」
そう言って屈託の無い笑顔で笑う桜に一目惚れする子は、中学でも少なくなかった。
とか言いつつ、か弱い桜の虫除けは私がしてたんだけどね。

