春の暖かい風が髪を撫で、何だか落ち着く気持ち良さに思わず瞼を伏せる。


今年の4月から高校生になった私、佐藤凛と、幼稚園の頃からの幼馴染み、橘圭。



私達は入学した高校への通学路を歩いていた。



高校へは15分程度でつくので、滅多な急ぎではない限り自転車は使わない。










そして、滅多な事情がない限り、私達はいつも手を繋いで登校している。