5年生になって

クラス替えが行われた。

望結(みゆ)は友達が少なく、

親友と言える友達がいなかった。

ある時1人の女の子に

『バイバ~イ』

と手をふられた。

望結はすかさず

手を振り返す。

その子の名前は愛花(まなか)。

性格が明るくみんなに好かれている。

クラスのムードメーカーのような

存在の子だった。

望結は愛花に手を降られたのが

嬉しくて毎日のように

すれ違うたび、

お互い手を降るようになった。

ある日愛花が友達と喧嘩をして

望結の所に相談に来た。

愛花が喧嘩なんて

めったにないことだった。

望結は不思議に思い

相談に乗った。

『どうしたの?何かあった?』

『ちょっと喧嘩しちゃって…

仲直りできそうにないんだょね』

愛花は悲しそうな顔で言ってきた。