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父が死んでから３ヶ月。

季節が変わり、暖かくなってきた３月

私は父の古くからの友人と名乗る、千賀劉三という人の家に招かれていた。



千賀劉三さん曰く、家に車を向かわせたというので家の前で待っているとよくドラマに出てくるような超でかい高級車が来た


しばらく固まっていると、車の運転席からタキシード姿のいかにも温和な雰囲気のおじいさんが出てきて私の目の前で軽くお辞儀をする


「大変お待たせいたしましたこと、深くお詫び申しあげます。わたくしは千賀家の執事をしております澤田久蔵（サワダ　キュウゾウ）と申します。以後、お見知りおきを。」


３秒間くらいお辞儀をしていた澤田さんが顔をあげて微笑んでいるのを見て、呆気にとられていた自分に気付いた私は慌てて返した


「あ！わ、私は篠原苺（シノハラ　マイ）っていう者？です？・・あ。えとですね！あのですね！え？あ！あの！その、千賀劉三さんという方に呼ばれていまして！」


そこまで言ったところで澤田さんが口を開いた

「存じ上げております。苺お嬢様、お荷物をお預かりいたします。」


「え？お、お嬢様？」


「ささ。どうかお荷物を」


「あ！ありがとうございます！すいません！」


私の手からスマートに荷物を預かってくれた澤田さんは、次に後部座席のドアを開けてくれた。

「あ！すみません。お邪魔します？？？え、えと。お願いします！」


終始テンパりながらも迎えの車に乗ることができた