先生は年下の×××!

「か、唐揚げですか!」



少し期待したわたしがばかだった。
行きずりの寿司職人(枯れたキャベツ)とキスを、期待した、なんて!
鱚が空を飛ぶくらいあり得ない!



「わたし、いま秘密基地を探さなくちゃいけないの。秘密基地ね。」



ーーーピクッ、カッ



あれ、なんか、チャラ男が反応した?
目が大きくなってる。見開いてる。



まだ、見開いてる。
長くない……??
長いよね……??
セルフでドライアイチェックでもしてるの??
めっちゃ開いてるね!




「……びっくりしすぎて、俺。目が開きすぎちゃったよ<⚫︎> <⚫︎> まるで、」



「「アジの開き!」」



わっ、チャラ男とハモった!
……わたし的には死んだ魚の目って感じだけど。



「俺とお姉さんなんか気が合うね」



そういってチャラ男はクスクスと笑って、私の方を見た。
うん、なんだか、可愛いかもと思ってしまった。
枯れたキャベツもよく見ればふわふわしてて子犬みたいで……あれ?
そんなわけ、ないか。



「ねえお姉さん、俺にも秘密基地探すの手伝わせてよ」



「うん、なんかあなたといると楽しい冒険になりそう。わたしの名前は花田りほか。よろしくね」



そういってわたしは、チャラ男の髪を撫でた。毛先は痛んでてパサパサだったけど、根元は子犬みたいにふわふわだ。



「よろしく、りほかちゃん。俺の名前は」



「名前は?」



「喜矢武別太郎。きゃんべつたろうです」



きゃ、
キャ⚪︎ツ太郎だーーーーーー!