祓って、恋して、戦って~strong my partner~

あまりにも衝撃的すぎて、何も反応出来なかった。

「天夜?」

「……。」

「おーい?」

「………すっごいなお前!!
一度みただけでそこまで見抜くなんて!」

つい雷雨の肩を激しく揺らしてしまう。
こいつは嬉しい誤算だな。

雷雨ほど霊力の流れを正確に見極めれるのは、九十九にも数えるほどしかいない。
だいたい皆、感覚で霊力の流れを感じているのだ。

霊力の扱い方を知らない今でこれ程なら、霊力を扱えるようになったときどうなるんだろう。
あぁ、楽しみだ!!

「な、何にやついてんだよ。」

「フフフフフ。
将来が楽しみだと思ってね!」

ドン引きされてるような気がするけど、構うもんか!

雷雨は目がいいのか。そんで、総長さんは霊力が馬鹿でかいと。
私ほどではないが、でも、九十九の上位に位置するだろうね。

「ね、ねえ、天夜ちゃん。」

「なぁに、三早?」

なんか、すっごく言いにくそうにしてるな。
うーん嫌な予感。

「その、九十九への協力って、断ることも出来るよね?」

「え、あ、うん。
本人が『霊力の扱い方なんて知りたくない』って言うなら無理強いはするなって言われてるけど。」

「……扱い方を知りたくないわけじゃないんだ。
けど、僕はあんな化け物を相手に天夜ちゃんみたいには戦えないと思って。」

暴走族ってケンカのイメージがあるけど、やっぱり人を相手にするのと霊を相手にするのとでは違うのかな。