祓って、恋して、戦って~strong my partner~

「じゃあ、次の質問。
お前らには見えてるんだよな?」

「……何がだ。」

総長さんが顔つきを険しくした。
すっごい警戒されてるなー。

「何ってそりゃ、『霊』のことに決まってるじゃないか。」

「!?」

おーおー、びっくりしてるねぇ。
顔が何者だって聞いてるよ。

「私も見えるんだよ。もっと言えば祓うことも簡単にできる。」

「ってことはアンタ、霊媒師!?」

「まぁ、そんな感じかな。」

霊媒師への小川の食い付きようがすごい。
ほか二人は「ふーん」て感じなのに、なんでコイツこんなに興味あるんだ。
目を輝かせて羨望の眼差しをおくってくる。

「今の霊媒師事情について詳しく説明するよ。
監視役のことについても無関係じゃないし。」

どうやら、この話題には小川だけでなく、ほかの二人も興味があるようだった。

「まず、『九十九』って知ってるか?」

「あぁ。最近有名になってきた会社だろ。」

「あー、なんか裏家業として霊媒師をしてるんだっけ。
もしかしなくても、君はそこと関係があるのかな。」

その通り。でも、ぶっちゃけ裏家業というより、副業って感じだけど。

「知ってるなら説明はいらないよね。
九十九にはさ、長年のライバルがいるんだよ。
ちょっと考えればわかるように、相手は『陰陽師』だ。」