祓って、恋して、戦って~strong my partner~

「美子。
なんでお前がここにいるんだよ。」

「ん?
あら、天夜じゃない!」

んぐっ。
だ、抱きつかないでくれ。
お前は馬鹿力だから苦しいんだ…。

「キャー!!久しぶり!
んもぅ、全然会いに来てくれないから寂しかったのよ?」

「ご、ごめん。色々と忙しくてさ。
あと、離して。」

「会えて嬉しいわー!」

おい、私の話を聞け。
さっきよりきつく抱き締めるな。

「相変わらず可愛いわねー!
お姉さんに満面の笑みを見せて頂戴!」

「んなことするもんか!
いい加減に離せよ、この馬鹿力!!」

そろそろ息が限界だぞ。

「あら、ごめんなさい。嬉しすぎてつい。」

その「つい」で息を止めかけるってどうよ。
いくら幼馴染みでも許容範囲というものがあるんだよ?

「ったく。手加減ってものを覚えろよ。
で、何しにきたんだ?」

「んー?
噂の女の子を見にきたの。ね、それってあなたでしょ?」

多分、私だろう。橘さんがそんなかんじのことを言っていたはずだ。
美子ってさっき2年生って言われてたよね?
つまり、他の学年にも噂がまわってるってことか。

嫌な予感がするなぁ……。