寒い。
あたりまえだ冬だもん。
彼のジャケットは冬使用で厚手だけれど、大きくて胸の部分がスカスカする。マフラーが欲しかったな。手袋もポケットに入ってないし。
軽くひとりで微笑み
空を見上げる。
冬の星座が広がる。
空気が冷たいせいか星座が綺麗だ。
どれだけ星って遠いんだろう。
遠くへ行きたいな。
私じゃ役立たずだもん。
桜ちゃんのママとして頑張ろう。
彼と桜ちゃんと家族になろうって、仲良くやって家族になろうって思ってた。
桜ちゃんは可愛くて
よくなついていて
多少の自信があったけど
思い上がっていた私。
泣くと頬が冷たい風に吹かれて、余計に寒くなるよ。
桜ちゃん。
傷付けてごめんね。
「郁美……」
背中から声が聞こえ
振り向くとスーツにコートを羽織った達也が立っていた。
「達也?」
仕事終わりかな。
おかえりなさい。遅くまでお疲れ様。
「何やってんの?」
素早く傍に寄り
涙を隠す時間もなかった。
「泣いてんのか?」
怒ったように言われ、無視しようとすると腕を引かれ顔を上げられたから
しっかり泣いた顔を見られた。
「どうした?」
「どうもしない」
「どうもしない奴が泣くか?」
達也は私を怒る。
あいかわらずだね
俺様イケメン銀行員。
それでも無視して何も言わないでいると
達也は私を胸に抱く。
彼以外の男の胸。
あたりまえだ冬だもん。
彼のジャケットは冬使用で厚手だけれど、大きくて胸の部分がスカスカする。マフラーが欲しかったな。手袋もポケットに入ってないし。
軽くひとりで微笑み
空を見上げる。
冬の星座が広がる。
空気が冷たいせいか星座が綺麗だ。
どれだけ星って遠いんだろう。
遠くへ行きたいな。
私じゃ役立たずだもん。
桜ちゃんのママとして頑張ろう。
彼と桜ちゃんと家族になろうって、仲良くやって家族になろうって思ってた。
桜ちゃんは可愛くて
よくなついていて
多少の自信があったけど
思い上がっていた私。
泣くと頬が冷たい風に吹かれて、余計に寒くなるよ。
桜ちゃん。
傷付けてごめんね。
「郁美……」
背中から声が聞こえ
振り向くとスーツにコートを羽織った達也が立っていた。
「達也?」
仕事終わりかな。
おかえりなさい。遅くまでお疲れ様。
「何やってんの?」
素早く傍に寄り
涙を隠す時間もなかった。
「泣いてんのか?」
怒ったように言われ、無視しようとすると腕を引かれ顔を上げられたから
しっかり泣いた顔を見られた。
「どうした?」
「どうもしない」
「どうもしない奴が泣くか?」
達也は私を怒る。
あいかわらずだね
俺様イケメン銀行員。
それでも無視して何も言わないでいると
達也は私を胸に抱く。
彼以外の男の胸。



