夫は仕事部屋。
珍しく追われている。
お仕事あるのがありがたい。
叫んでもいい
苦しんでもいいから
稼いでくれ。
そんな夫は放っておいて
優雅に桜ちゃんとクッキーを食べていると
「いくちゃんママはお父さんに、チョコをあげるの?」
小首を傾げ
桜ちゃんに聞かれた。
「チョコ?」
チョコ?チョコって?
あ!バレンタイン!
私の表情から
2月14日が何の日なのか
私が気付いたと理解した桜ちゃんは
「すきなひとにチョコをあげる日です」ハキハキと言う。
20才ほど年が離れた我が子に
ドヤ顔で言われてしまった。
毎日が忙しくて忘れてた。
そうかバレンタインだ。
「さくらは、いくちゃんママと作りたいです」
「手作り?」聞くと大きくうなずく。
サラサラ髪がキラキラ光る。
天使の輪ってあるのねー……あぁ誰かさんみたいに、バカな親になりそう。人に迷惑かけなかったらいいか。
手作りか……そうだね。
「頑張ってみるか!」
「うん!」
女子力で
私達
頑張ります。



