お風呂上りのアイスは美味い。

パジャマ姿で桜ちゃんと並んでアイスを食べる図。

これぞ 幸せ。

ビールも美味しいけど
やっぱアイス最強。

ホコホコ温まった身体に、ひんやりとした喉越し。

赤いパッケージの2個入り雪見だいふくを、桜ちゃんと分け合って食べる私。

「おいしいね」
小さな口を大きくあけて
桜ちゃんは私に言う。

「うん」
子供のような返事をして
隣に座る桜ちゃんの髪を見ながら、あぁ桜ちゃんの髪を切りに行かなきゃ……ってのん気に思っていると

「いくちゃんママ?」

「なぁに?」

「『俺様』ってナニ?どんな人?」

そう言われて
アイスを喉に詰まらせた。

餅系アイスをナメたらいかん。

「えーっと……えっと」

「『俺様』ってエライの?」

丸い目が真剣だ。

えっと
えーっ?俺様?
どう説明すりゃいいんだ?

助けを求めようと紀之さんを見るけど
彼は聞こえない振りをして
困る私の様子を楽しみながら、知らん顔して食卓テーブルで読書中。

「どんな人なの?」

娘の教えてビームが私を刺す。

視線が痛いわ。

私は雪見だいふくを食べ終えてから

「桜ちゃんはどこからそんな言葉を聞いたの?」
まずはそこからでしょう。
一年生が学校で習ったとは思えない。

「あのね、6年生のおねえさんがおしえてくれたの」

そんな答。

6年生 スゲーな。
野いちご文庫世代か?