「もう少し大きくなったら、また色々と母親の話を聞かれるだろうけど、それはその時考えよう」

「そうだね」

「正直、僕もどうしていいかわからないけど。桜に愛情をたくさん与えたい」

うん。
それが一番いいよ。

「郁美さんにも与えたい」

「私?」

「桜の気持ちも今回わかった。三人で一緒に暮らしたいって話してた」

「……うん」

「こんな僕だけど」

「うん」

「結婚してほしい。郁美さんと一緒になりたい。桜と三人で暮らしたい。桜と同じくらい、僕は君が大切で愛してる」

「……うん」

照れながら返事をし

そっとまたキスを交わす。



不安もいっぱいあるけれど

これからも
たくさん出てくると思うけど


彼と桜ちゃんがいるから

絶対大丈夫だと思う。


大好きな人の腕の中

私はそう感じていた。



   【完】