「いくちゃん?」
心配そうな桜ちゃんの声。

嫌だ嫌だ。
知らず知らずに唇を噛んでいる私。

笑顔を見せなきゃ。

「黄色も大好きだよ。桜ちゃんが作ってくれたから、もっと大好きになった」

ギュッとお日さまの匂いがする子を抱きしめる。
桜ちゃんは「きゃぁ」って声を出す。

「ありがとう。宝物にするね」

「うん。またつくるね」

可愛い笑顔。

この笑顔を壊したくない。

桜ちゃんは
明日を楽しみにしてるのだろう

あの人に
来て欲しいのか
来て欲しくないのか


正直

自分でもわからない。