お友達の家に到着して
桜ちゃんがいなくなった帰り道
田辺さんとふたりで歩く。
あれから
何度かふたりで会っていた。
隣なのにコソコソと桜ちゃんの居ない間に、私も休憩中に会いに行き話をする。
泥棒気分で恥ずかしいけど
もう少し時間が経って
親に話をして
桜ちゃんに認めてもらってから
堂々としようと計画はしていた。
キス以上の事はしていない。
「会うたびに欲望と闘っている」
冗談か本気かわからない彼。
だけど
私を大切にしてくれているのはわかる。
達也の話をした時は
苦しそうな表情をしていた。
きっと
達也の立場になって考えいたのだろう。
「今度、三人でドライブしませんか?」
「ドライブ?」
車、ないでしょう。
どちらかといえば
田辺さんはこうやって歩いているのがよく似合う。
「友達から借りるので、三人で行きましょう」
「それは楽しみ。お弁当作らなきゃ」
単純に喜んでいると
「桜に少しずつ話してみます」
歩きながら彼は言う。
私の足取りに合わせて
ゆっくり車道側を歩いてくれる。
「無理強いはさせないように、ゆっくり時間をかけて、郁美さんが家に来て……一緒に住んでいいか?新しいお母さんになっていいか……聞いてみます」
「それって……」
「桜にも郁美さんにも、嫌な思いはさせたくない。無理もさせたくない。ふたりとも僕にとって大切な人だから」
桜ちゃんにするように
田辺さんは私の頭を撫でる。
その手は優しかった。
桜ちゃんがいなくなった帰り道
田辺さんとふたりで歩く。
あれから
何度かふたりで会っていた。
隣なのにコソコソと桜ちゃんの居ない間に、私も休憩中に会いに行き話をする。
泥棒気分で恥ずかしいけど
もう少し時間が経って
親に話をして
桜ちゃんに認めてもらってから
堂々としようと計画はしていた。
キス以上の事はしていない。
「会うたびに欲望と闘っている」
冗談か本気かわからない彼。
だけど
私を大切にしてくれているのはわかる。
達也の話をした時は
苦しそうな表情をしていた。
きっと
達也の立場になって考えいたのだろう。
「今度、三人でドライブしませんか?」
「ドライブ?」
車、ないでしょう。
どちらかといえば
田辺さんはこうやって歩いているのがよく似合う。
「友達から借りるので、三人で行きましょう」
「それは楽しみ。お弁当作らなきゃ」
単純に喜んでいると
「桜に少しずつ話してみます」
歩きながら彼は言う。
私の足取りに合わせて
ゆっくり車道側を歩いてくれる。
「無理強いはさせないように、ゆっくり時間をかけて、郁美さんが家に来て……一緒に住んでいいか?新しいお母さんになっていいか……聞いてみます」
「それって……」
「桜にも郁美さんにも、嫌な思いはさせたくない。無理もさせたくない。ふたりとも僕にとって大切な人だから」
桜ちゃんにするように
田辺さんは私の頭を撫でる。
その手は優しかった。



