「はぁ…、はぁ…」
ぐったりとして弛緩してしまった足を開かせて、自分のバスタオルをベッドの下に脱ぎ捨てる。
俺が何をしようとしているのか気づいたエリカは、最後の力を振り絞りながら身を捩らせていた。
「翔太…、それは…それだけは守って」
今まで一度だって、エリカのために避妊を怠ったことはない。
…でも、もうどうだっていい。
ちょっと目を離した隙に、どこか俺の手の届かない遠くまで行ってしまいそうなエリカ。
子供で俺のもとに縛りつけておけるなら、それで構わない。
「だ、だめ…!」
ベッドボードに行き着き、逃げ場を失って動けなくなったエリカの細越を両手で掴んで引き寄せる。
それから先のことはもう、ほとんど記憶に残っていない。
どれだけ貪ったのかすらわからないのに、際限なく求め続けてしまった。
意識を失ったエリカを呼び起こしては、執拗に迫りまた意識を失うまで抱き続ける。
声が枯れてしまったエリカに水を含ませながら、何度も愉悦に浸る。
次の日も休みだったから、俺たちは食事もろくに摂ることなく一日中ベッドの上で過ごした。
ついに深く意識を手放してしまったエリカの頬には、何本も涙の線が走っている。
いっそのこと、孕んでしまえばいいとさえ思ったのに。
喉が詰まるような息苦しさと共に走った心の痛みに、俺は気づかないふりをしていた。
