あなたへ

 


「……みな。」



「ん?」


「…俺まだ高校んときにさ、
みなに俺の夢言ったじゃん。覚えてる?」


「夢…?うん、覚えてるっ!」


「…でさ、俺、やっぱ諦められなくて。

………本気で歌手になりたい。」



そう言ってユウちゃんは視線を落とした。


ユウちゃんの夢。


それは“アーティスト”になること。