妖精と彼








「そうなった妖精って…どうなるの?」






俺がそう質問すると、さっきまでの表情と一変し、さくらは寂しそうな顔をした。








『ようせいのちからをうしなったものもいましたが……そのご、どうなったのかわかりません…。』







『ただ、もうにどとあえなくなるのは…たしかです…。けっきょくのところですけど、にんげんとしたしくなることに、"めりっと"がおたがいにないんです。』







自分の言葉に納得したのか、さくらは一人でうんうんと頷いている。
……いや、わかんないから。

俺は一人取り残されたような気持ちになりながら、その様子を見つめる。










『それに…さきほどいった、"りすく"。……それは、にんげんにふれてはいけない。と、いうことなんです。』








「触れてはいけない……?」













俺が復唱したのを聞いて、さくらは肯定のため力強く頷いた。





『……そうです。にんげんにとって、かみや、ようせいにふれるのは…きけんなことなんです。』






「危険?」