妖精と彼








『あの…わたしのこと、きづいてますよね……?』






その声は控えめで可愛らしく、儚げだった。



質問の内容は、意味不明だったけど。




「…"わたしのこと"?」





わたしのこと、とか言われても全く意味が分からない。
初対面だし思い当たることもない。





女の子は不安げな顔をしていたけれど、意を決したようにキリッとした顔になった。





そして、もう一度質問を繰り返した。




『わたしが、にんげんじゃないって…きづいてますよね?』





「………あー。まぁ…はい。」






そのことを聞いてたのか、と納得した。
それは確かに気付いていた。





女の子は俺の言葉を聞いて、納得したように頷いた。








『…そうですよね。あなたは、"にんげん"いがいのものも、みえるんでしょう?』






質問しているが、女の子の表情は確信している顔で俺を見ている。



やっぱり、自分のことが認識できる者については気付くものなんだろうか…?