妖精と彼








いつもと同じ帰り道。


違いを感じるのは、何かの「気配」と「オーラ」。






桜並木の道に足を踏み入れ時に、それは強くなった。





普段の桜並木の道は、散歩をする人や学校帰りの学生などが歩いていることが多い。

でも、今日は誰も歩いていない。






……じゃあ、この気配は何だ…?









昨日から気になっている、一番大きな桜の木の隣を通ったら時…また声が聞こえた。





『……あの…っ!』




「………?」






朝よりかは、ハッキリと呼びかける声が聞こえた。
周囲を念のため見回して見ても、やっぱり人はいない。



声は、一番大きな桜の木の方から聞こえた。
その桜の木に近付き、よく見てみる。





……でも、何もない。




気のせいだったのかも、と思って木から離れ歩きだそうとすると、また声が聞こえた。






『あ、あの……』






俺は、もう一度桜の木をジッと見つめた。
…桜の木自体からは「気配」や「オーラ」の類いは感じられない。







『あの……うえ………。』





そう声が聞こえて、俺は素直に幹の上を見た。





「上……?」