掃除が終わってほうきを片付けていた時 大きな影がわたしを覆う。 顔を上げると三門がわたしをじっと見下ろす。 「……三門? どうしたの?」 不思議そうにわたしが訊くと 「……なぁ…」 と呟く。 …なぁ…って? その言葉に首を傾げる。 わたしはロッカーの扉を閉めて、 自分のカバンを取りに行こうとしたら ぐいっ── 腕を引っ張られた。