first Valentine

フミの瞳に映る平凡な光景。


それが彼女にとっては、この上なく美しく見えた。



いつか、あなたとお会い出来るその日まで。
私はこの美しい国を見守り続けよう。

そして、いつかあなたにもう一度伝えよう。

あなたが守ろうとしたこの国の美しさと、私のこの愛おしい想いを。


そう。甘い甘いチョコレートを食べながら。

その時には、無口なあなたも「美味いよ」とおっしゃってくださいね。



雪解けの美しい世界を歩きながら、フミは背中越しにそう語りかけた。