「……」
残されたリヴィアスはため息をつくと机に再び顔を起き、自分の浅さかな発言に悔いを覚えながらも本気で「キュアスリー」を考えていた。
白い少女。
が、頭から離れない。
さくらが言っていた白いマントが、この少女やあの老人が羽織っていたあのマントだとなぜかリヴィアスは確信していた。
そして、自分はここを出て世界へ飛び出すべきだとも、確信していた。
「あら、リヴィ。
どうしたの?」
と、いつの間にか時間が立っていたらしく、片付けをしたか確認をしにきた修道女がリヴィアスに気付き、声をかけてきた。
その修道女はリヴィアスを助けてくれた修道女であり、白い少女とは別の命の恩人だった。
「シスター、エレー」
リヴィアスはその修道女―エレーの名を呼ぶと、俯き加減にぼそりと呟くように言った。
「喧嘩したかも」
「あらあら」
エレーはリヴィアスの隣に座り、目を細めると手を胸の前で合わせた。
リヴィアスも起き上がり、胸の前で手を合わせ、ため息をついた。
