ORANGE SNOW

その叫びに思わずリヴィアスは肩を震わせ、そしてさくらを見た。
さくらはただまっすぐに、リヴィアスを睨むように見ていた。

「父親は全身が焦げてたの、母親は全身に穴があいてたの。
仕事先で死んで、多分その仕事先の敵のキュアスリーか何かが運んできたんだと思う。
両親は白いマントなんて、つけてなかったから。

怖かった、けれど私はそれを庭に運んで隠した。
そのまま荷物を纏めて蓮華を連れて、噂に聞いてたこの教会にきたの。

私はね、リヴィアス。
キュアスリーの両親が憎かった。
でもね、両親を殺したキュアスリーも憎いの。
だからあなたに同じになってほしくない」

そう言い終えると同時、さくらは疲れたようにため息をつくと立ち上がり、リヴィアスを一瞬見るとすぐに目をそらしてその場を去っていった。