「…あたしは許さないから」
暫く沈黙が流れたあと唐突にセルリアの声が響き、リヴィアスの腕を強く掴んだ。
「…っ」
あまりの強さに顔をしかめたが、セルリアはギリギリと掴み続ける。
さくらは俯いていつものようにそれを止めず、依然と沈黙していた。
「キュアスリーは下手すれば命を落とすのよ、わかってる?」
「…うん」
「なら、なんで!」
もっと安全な仕事があるでしょう、と言うセルリアに、リヴィアスは手を振り払い、口を開く。
「…やりたい事があるから」
はっきりと、脳裏にあの少女を映してそう言ったリヴィアスの目に迷いはなかった。
あまりの真っ直ぐな言い方にセルリアは思わず言葉を詰まらせ、一瞬俯くと静かに立ち上がり、ふらふらとその場を去っていった。
